集英社「グランドジャンプ」にて絶賛連載中の『ラジエーションハウス』。2019年4月期にフジテレビ系列にて月曜21時枠で放送され、2021年10月期に放送されたシーズン2も、放射線技師という裏方の活躍に焦点をあてた新たな医療エンタテインメントとして人気を博し、この度“劇場版”として4月29日(金・祝)に全国公開することが決定!!“チームラジハ”の集大成が、映画ならではのスケールで描かれ、日本中を温かな感動と笑顔で包みます。

72時間—。それは、人の生死を分ける時間。
甘春総合病院の放射線技師・五十嵐唯織(窪田正孝)は落ち込んでいた。
大好きな甘春杏(本田翼)が、放射線科医としての腕を磨くため、ワシントン医大へ留学することが決まったからだ。
「72時間を切ってしまいました」
お別れまでのカウントダウンを胸に刻む唯織のことを、ラジエーションハウスのメンバーは元気付けようとするが、
唯織への秘めた想いを抱える広瀬裕乃(広瀬アリス)だけは、自らの進むべき道について悩んでいた。
そんな中、杏の父親・正一が危篤との連絡が入る。

無医島だった離島に渡り小さな診療所で島民を診てきた正一だが、杏が父のもとに着いてほどなく
「病気ではなく、人を見る医者になりなさい」との言葉を残し息を引き取る。
生前、父が気に掛けていた患者のことが気になり、島に一日残ることにする杏。
そこに大型台風、土砂崩れ、そして未知の感染症が襲いかかる。
遠く離れた地で杏が孤軍奮闘していることを知った唯織は、
大切な仲間を守るため、苦しむ島民を救うため、ある決心をする。
8人の技師たちが選んだ未来とは。「別れ」の時刻が近づいている―。

CAST

矢野聖人
悠木 倫
八嶋智人
田中 福男
遠藤憲一
小野寺 俊夫
広瀬アリス
広瀬 裕乃
窪田正孝
五十嵐 唯織
本田 翼
甘春 杏
山口紗弥加
黒羽 たまき
浜野謙太
軒下 吾郎
丸山智己
威能 圭
鈴木伸之
辻村 駿太郎
髙嶋政宏
灰島 将人
浅野和之
鏑木 安富
和久井映見
大森 渚
山崎育三郎
高橋 圭介
若月佑美
高橋 夏希
高橋克実
及川 貴史
佐戸井けん太
甘春 正一
原日出子
甘春 弘美
キムラ緑子
野山 房子

CHART

PRODUCTION NOTE

  • 映画化の企画から始動までclick
    病の第一発見者でありながら、病院内の知られざる、縁の下の力持ち的な存在である放射線技師をフィーチャーし、医療ドラマに新風を吹き込んだ「ラジエーションハウス」。2019年6月の放送終了後も続編を求める声は多かった。その期待に応えるべく、ドラマ版のシーズン2と劇場版の制作が決定。折りしも、新型コロナウイルスによって日常が様変わりした、2020年のことであった。シーズン1からメイン演出を手がけてきた鈴木雅之監督は、映画化にあたってのプロセスを次のように振り返る。
    「放射線技師という、医師ではない医療従事者を描いている『ラジエーションハウス』だからこそのエールを、コロナとの最前線で懸命に尽力されている看護師さんをはじめとする方々に送れないかと、模索をしていたんです。そこから、感染症という題材を描こうと脚本の基本線が定まって、ラジハのメンバーが病院を飛び出して活躍するという展開に発展していって。もう一つ、ラジハでは珍しいパターンだと思うんですけど、〝助からない命と向き合う中での救い〟も描ければ、と思ったんです。劇場版のストーリーを決めてから逆算的にドラマ(ラジハ2)のシナリオをつくっていったので、さまざまな布石も打てるんじゃないか、と。とはいえ、映画を単体で観る人もいるので、独立した物語としても楽しめるような作品にする、ということも意識して話を練っていきました」(※以下、引用はすべて鈴木監督のコメント)
    病院内の放射線科でストーリーが展開し、五十嵐唯織(窪田正孝)と甘春杏(本田翼)、広瀬裕乃(広瀬アリス)の恋模様と彼ら彼女らを取り巻く人間たちの群像がクローズアップされていくのが、「ラジハ」の持ち味。その縦軸に、感染症拡大の疑いがある離島へ〝チーム・ラジハ〟の面々が向かうという横軸を加えることで、映画ならではのスケールの広がりを感じさせる一篇へ。コロナ禍という社会的な事象も投影した一連のプロジェクトは、満を持して動き出していく。
  • ラジエーションハウスのチームワークclick
    劇中の〝チーム・ラジハ〟同様、窪田正孝を中心にレギュラーキャスト陣の一体感はすこぶる高い。そのチームワークが、ドラマ版シーズン1の時から培われてきたことは言うまでもないが、半年近く続いたシーズン2〜劇場版の撮影を経て、いっそう強いものになっていった。
    「ラジハのメンバーが集まると、やたらと現場のテンションが高くなるんですよ。僕は『ラジハ2』第1話の撮影以来、数ヶ月ぶりの合流でしたけど、当然彼らの雰囲気を知っていたから、そんなに違和感はなくて。ただ、劇場版からのスタッフは最初、ちょっと面食らっていた感じがありましたね(笑)。でも、ドラマ版からスタッフが入れ替わって空気が変わったことで、キャスト陣も気を引き締め直していたように感じました」
    劇場版では、撮影・江原祥二、照明・杉本崇といった数々の名作をつくってきたベテランの職人技師が参加。撮り慣れた湾岸スタジオのセットながら、ドラマの撮影とは明らかに現場の雰囲気が違っていた。
    「照明を映画に合わせて落とし気味にしたこともありますし、単純に人が変わるだけで空気も違ってきますからね。ただ、テレビドラマを映画化する場合、見え方にせよニュアンスにせよ、変化させるサジ加減が難しい。変えすぎるとドラマからのファンが戸惑うだろうし、変えなさすぎても映画にする意味がなくなってしまう。江原さんと杉本さんとは、以前から一緒に何本も撮ってきましたし、映画というものを熟知している方々なので、参加してもらうことで〝ラジハの土壌〟がさらに豊かになる、という期待がありました」
    さらに、山崎育三郎、若月佑美、キムラ緑子に高橋克実といったゲスト俳優陣も存在感を発揮。それぞれのキャラクターが織りなすエピソードに深みと奥行きをもたらしている。「すでにチームができあがっていて、しかもストーリー上では同時にいろいろなことが起こっているわけです。そういう状況においては、存在感のある俳優さんたちが来てくれることが、すごく強みになるんですね。育三郎くんや緑子さんが、期待をさらに超える素晴らしい芝居をしてくれたので、群像を描いた部分ではすごく厚みが出たように感じます」
    劇場版で登場するキャラクターたちに関わる中で、チーム・ラジハの面々も人間的成長を見せる。そのグラデーションの妙も、見せ場のひとつと言えるだろう。
  • 見せ場となる島のロケーションclick
    映画後半のメイン舞台となるのは、伊豆諸島にある美澄島(架空)。撮影は瀬戸内海の真鍋島にて約2週間かけて行われた。時期的にロケ期間中の天候が不安定で、スケジュールの調整に四苦八苦することに。「スタッフが天気予報と毎日にらめっこをして、実にいい具合にスケジュールを組んでくれました。しかもロケハンの時点では、コロナ禍に100人前後のスタッフとキャストを島側が受け入れてくれるかどうかも、不確定な状況だったんです。それがタイミングよく緊急事態宣言が明けて、島のみなさんにもに協力いただいて、どうにかロケを無事に終えることができました」  美澄島に渡ったチーム・ラジハがベースとするのは、杏の父・甘春正一(佐戸井けん太)が医師人生をまっとうした「美澄島診療所」。既存の建物を借りたのではなく、美術スタッフが建てたオープンセットであることを、特記事項として挙げたい。
    「本当に美術部と大工さんが一から建ててくれたセットなので、うまく撮りたいなという思いが少なからずありました。島という、ある種、別の世界へやってきているんだけど、そこにいるのはラジハのメンバーたちで──という画の中で、これまでとは違った空気感が映せたらいいなぁ、と。そういったアクセントというか、日常ではない感じというのを島のエピソードでは出したいと思ったんです」
    なお、その後また真鍋島のある岡山県にも緊急事態宣言が出てしまい、結果的にはまさしく「ここしかない」というタイミングでのロケとなったことを追記しておこう。
  • クランクイン/クランクアップclick
    クランクインは2021年夏、茨城県つくば市でのロケだった。同市の道路を使って、甘春病院へ車で向かう高橋圭介(山崎育三郎)と夏希(若月佑美)の夫婦が車内で会話するシーンや、飲酒運転で2人の運命を変えてしまう塚田和也(渋谷謙人)の運転シーンを、朝から撮影。曇天で雨が降り出しそうな空模様に、雨男と名高い(!?)鈴木監督の〝法則〟が発動するかと思いきや、山崎と渋谷がそろって晴れ男ということで、天気は崩れることなく初日をスムーズに撮り終えた。
     一方、クランクアップは、千葉県館山の海を望む広い庭園での撮影だった。映画冒頭、歩いて行く唯織の背中を追う杏の前に壁がそびえ立つシーン。全高3〜4メートルはあろうスチロール製の壁を準備して倒したり、ドローンを使っての広い画など、炎天下の中さまざまなカットが撮られていく。ラストカットは唯織〜杏の奥行きのあるクローズアップをドローンで、というものだったが、なかなかOKが出ず。灼熱にスタッフの体力も消耗していく中、窪田と本田からの冷たい飲み物とアイスの差入れに、現場の志気が高まる。そして迎えたテイク13、鈴木監督の「カット〜、……OK!」の声が高らかに響き、劇場版「ラジエーションハウス」全シーンの撮影が無事に終了した(※実景は除く)。